その日、ルルーシュ・ランペルージを除くアッシュフォード学園の生徒会の面々は朝からたいへん落ち着きが無かった。生徒会長は時折「うふふ楽しみだわ〜」などと言いながら満面の笑みを浮かべ(彼女がこういう顔をしている時は、例外なく何かしら企んでいる)、打ち合わせにきたニーナはそんな生徒会長を困った顔で見つめている。リヴァルは休憩時間毎ににやにや笑いながら教室を出ていったかと思えば、クラスに戻ると、同じクラスの生徒会メンバーであるシャーリーとスザク、そして久しぶりに登校したカレンの四人で固まってこそこそと話し込んでいるのだ。そして、四人で話しながらもスザクは時折小さく振り返って、そうっと一人除け者状態の幼馴染の顔色を伺っている。
怪しむなというほうが無理な話である。
(ていうか、バレバレ過ぎるだろう!少しは隠したらどうなんだ!)
朝からそんな光景を休憩時間毎に繰り返され、昼食さえもスザクと一緒に取ることができなかったルルーシュの機嫌は、目下落下の一途を辿るばかりである。これで理由が分からなければ、随分前にルルーシュの怒りも爆発していたであろうが、幸か不幸かルルーシュは理由に察しがついていた。
この日の日付は十二月五日。ルルーシュ・ランペルージの誕生日なのであった。
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