セシルさんのおにぎりシリーズ1 ブルーベリージャム編

 「これ、イマイチだよ」
 ブルーベリージャム入りおにぎりを食べたロイドさんは、きっぱり断言した。残念そうなセシルさんには申し訳ないけれど、僕も全面的に賛成です。ロイドさんは、味覚は普通なんだなぁ。
 ・・・と思ったのに。
 「これじゃ、全然甘さが足りないよ〜」
 「え?そうですか?それじゃあ、何か他に良い具があるでしょうか?」
 「そ〜だねぇ〜・・・。そうだ!苺のコンポート!なんてど〜う〜?」
 「ああ、いいですね。それじゃあ、今度は苺のコンポートで作ってみます」
 そ、想像だけで胸焼け、吐き気、貧血が・・・。
 「・・・・・・・・・僕・・・学校に行ってきます」
 おにぎりに必要なのは塩気です(涙)



幼馴染の童謡シリーズ1 やぎさんゆうびん

 スザクが歌っている。

 白やぎさんから お手紙ついた
 黒やぎさんたら 読まずに食べた
 しかたがないので お手紙かいた
 さっきの 手紙のご用事なぁに


 「黒やぎさんは、お手紙を食べてしまったのですか?」
 「そうだよ」
 「まあ、それでは困りますね」
 「だから手紙を出して、食べちゃった手紙のことを聞くつもりなんだよ」

 「それで二番は・・・」

 黒やぎさんから お手紙ついた
 白やぎさんたら 読まずに食べた
 しかたがないので お手紙かいた
 さっきの 手紙のご用事なぁに


 「まあ、白やぎさんも食べてしまったんですね」
 「読んでないのにね。それで今度は白やぎさんが手紙を書いているんだよ」
 「黒やぎさんはまたお手紙を頂くんですね。でも・・・また黒やぎさんがお手紙を食べてしまったら、どうしましょう」
 「また、黒やぎさんが手紙を書くのかなぁ」
 「まあ・・・でもそれでまた食べてしまわれたら・・・」
 「また手紙のご用事が分からないね」
 「あら、それではずっとご用事が分からないのではありませんか?」
 「本当だ。困ったね」
 「困りましたね」
 どうしましょう?

 俺はどこから突っ込めばいいんだ。

※やぎさんゆうびん→まど・みちお作詞/團伊玖磨作曲

2006.12.27